2017.12.04
高齢期の住まいの真実を伝える シニアライフセミナーを開催しました
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の山本です。
神奈川県住宅供給公社主催、"思い込みが危険!高齢期の住まいの真実"と題したシニアライフセミナーを11月28日(火)に横浜新都市ホールで開催しました。
前回に引き続き講師にお招きしたのは、エイジング・デザイン研究所代表を務める山中由美さん。
国内外の老人ホーム約700カ所以上を訪問調査し、介護や高齢者の住まいについてのセミナー講師やメディアへの執筆・出演も行う高齢期の暮らしに関する専門家です。セミナーの第一部と第三部にてお話しいただきました。
およそ250名のご来場の皆様が熱心に聞き入ったセミナーの内容について、抜粋になりますがご紹介させていただきます。
介護保険は「自助」が前提。長生きするほどリスクが高まる?!
第一部のテーマは『思い込みが危険!高齢期の住まいの真実』。
講師の山中さんが最初に話されたのは、今後の介護環境についてでした。
・平均寿命と健康寿命の差は10~13年(2016年厚労省調べ)あり、その期間何らかの医療費、介護費が必要になる。
・後期高齢者人口がますます増加し、2018年の介護保険改正では負担割合が引き上げられる。
・自立を促す自助が前提の考え方のため、少し支援が必要な方へのサポートが今後手薄になっていく。
など、長生きするほどリスクが高まる厳しい現実が語られました。
(介護保険についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています)
在宅介護は心構えが重要!住み替えは一つの選択肢
良質なスタッフが採用できないことで施設での問題や事件がニュースで取り上げられますが、これは在宅介護でも起こることです。
単身・高齢者のみの世帯が主流になる中で、在宅での生活は家族や地域の方の支援が必須になります。
元気なうちに介護の役割分担を考えておく、住宅のバリアフリーリフォームを行うなど、本人家族が心構えをもつことが重要とのことです。
この準備が難しい場合や今後の介護に不安を感じている方の解決策として、「選択肢の1つは住み替えです」と山中さん。
ホームの探し方とは? 種類を理解することがポイント
「ホーム探しの一番のハードルは"種類を理解する"ということです。」これは山中さんのセミナーでは必ず出てくる重要なフレーズの一つです。
例えば「ケアハウス」や「老人保健施設」など、名称や文字だけではイメージするものと実態とが大きく異なる場合があるので、正しく理解することが大切とのことです。
住み替えは早めの検討がとても大切!
そして、山中さんがもう一つ重要視されるのが"入居のタイミング"。
「"元気なうちに住み替えるのか?""介護が必要になってから住み替えるのか?"では、選び方や住み替え先の暮らし方が全く異なるので、まずは"自分がどんな心身の状態で住み替えるつもりなのか"を最初に決めるのが最も重要!」と力強く訴えかけます。
元気の秘訣は"脳と体の体操"
第二部は「神奈川県住宅供給公社の介護付有料老人ホーム(入居時自立)ヴィンテージ・ヴィラ ~生涯自立を目指した取り組み~」をご紹介。
お話したのは、ヴィンテージ・ヴィラの運動プログラムにてインストラクターを担当している理学療法士の森本です。
「ヴィンテージ・ヴィラ居住者の要介護発生率は、なんと全国平均(総務省調べ)の半分以下です」など、実際のデータに基づいて、"運動"分野での生涯自立を目指した取り組みの重要性について解説。
更に「ヴィンテージ・ヴィラの運動は、ただ体を動かすだけでなく"脳と体の体操"です」
「脳の体操として取り入れている"コグニサイズ(※)"を体験してみましょう!」
とのかけ声で、セミナー参加者、スタッフ全員でヴィンテージ・ヴィラの入居者様が実際に行っている体操を体験しました。
もちろん、私も体験してみました。体操の内容としては座ったままでもできる簡単な動きなのですが、右手と左手で違う動きをするところが難しいポイント。
「あれ?難しい・・・」皆さん苦戦しながらも楽しんで体験されていました。
※コグニサイズとは、国立長寿医療研究センターが開発した、体を動かしながら脳を鍛える認知症予防を目的として取り組みの造語。
ホームの選び方は? 現地に行かないと絶対に分からないことをチェック
第三部のテーマは『品質を見極める!有料老人ホーム見学のチェックポイント』。
「有料老人ホーム、高齢者住宅を選ぶ際、営業は良いことだけ言います。現地に行って自分の目で見て確かめることが重要ですよ!」と山中さん。
ここで山中さんに挙げていただいた見学時のチェックポイントをいくつか抜粋します。
・分かりやすいところで言うと"臭い"がないかどうか。
館内に汚れやゴミがなく、整備・整理されているかどうかで衛生面と運営姿勢を知ることができる。
・働いているスタッフや入居者の様子を見ることで、スタッフ教育の質やサポート体制がわかる。
・居室内を見学するときに忘れてはいけない大切なポイントは、元気でなくなった時に使いやすいかどうかという視点で見ること。
事前にこうしたポイント抑えておくと、見学がより有意義なものになりますね。
重要事項説明書をチェック
最後に、"入居費用だけで判断してはいけない"というアドバイスもありました。
介護体制は一人当たり何名なのか、常勤の看護士がいるのか、夜間も看護士が常駐しているかなど、それぞれ安い理由、高い理由があります。
重要事項説明書には必ず記載があるので「入居関連書類をチェックする目を養うことも重要」とご教授くださいました。
※ヴィンテージ・ヴィラの重要事項説明書は、ヴィンテージ・ヴィラのホームページからご覧いただけます。
セミナーを終えて・・・
今回のセミナーで特に印象に残ったのが、「入居のタイミング」と「見学時の目を養うことの重要性」です。
大切なのは自分自身の目で見て、自分自身で考え、自分で決めるということだと私は感じました。
ヴィンテージ・ヴィラは、元気なうちから入居して介護が必要になった場合でも館内で専門スタッフによるケアサービスを受けることのできる「自立型で介護付」の有料老人ホームです。
ぜひ一度、見学だけでもヴィンテージ・ヴィラへ足をお運び頂ければと思います。
見学会は随時行っております。下記へお気軽にお問い合せください!
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部 0120-428-660(フリーコール)
[受付時間:平日9時~17時]
私たち住宅公社では、皆様のご検討の一助になるようセミナーや見学会を今後も開催してまいります。
次回の開催が決定しましたら当ブログでご案内させて頂きますので、ぜひチェックしてくださいね。