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2020.08.26

高齢者のめまいは何が原因?治療や予防の方法をご紹介!

こんにちは!

神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の高木です。


実は75歳以上の高齢者の3割以上が、めまいやふらつきを自覚しています。

高齢者のめまいは加齢にともなう機能低下だけではなく、原因が多岐にわたっている場合もあります。


そこで今回は、高齢者のめまいの原因や治療法と対策、そして予防法についてご紹介します。

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高齢者に起こる「めまい」の原因とは?

めまいの感じ方には周囲がぐるぐると回る「回転性」と、ふわふわと身体が浮くように感じる「浮遊性」の2種類があります。


めまいが起こる原因のひとつとして、加齢にともない平衡感覚や血圧調整の機能が衰えていくためという点が挙げられます。


高齢者は神経系が老化によって変性していくため、平衡感覚の情報処理がうまくできなかったり、血圧を調節する機能が衰えることで、脳幹や視床部分、大脳皮質などに酸素や栄養が十分に行き渡らなくなり、めまいを起こしやすくなっています。


また、暑さによる脱水症状から起こるめまいもあるため、注意が必要。

高齢になると、体内の水分量が減少する上、のどの渇きも感じにくく水分補給を積極的にしないため、脱水症状になりやすいです。

汗をかいて脱水状態になることで血流が滞り、めまいが起こっている場合もあり、脱水症状に気づくサインになります。


高齢者のめまいは加齢にともなう機能低下以外にも、耳や脳、心臓などの病気の兆候や貧血や高血圧・低血圧、脱水、そして血圧降下薬や利尿薬など持病の治療のために飲んでいる薬の副作用など、さまざまな要因が絡み合っている場合もあります。


以下のように、めまいが症状に含まれる病気もあるため気をつける必要があります。


耳科疾患

良性発作性頭位めまい症

寝返りや上を向いたときなどに短時間(1分未満)の回転性のめまいを生じる病気です。

めまい疾患の中で最も多く、半規管内に粒子が迷入することで生じると考えられています。


メニエール病

耳の奥にある内耳と呼ばれる器官の一部が、頭の回転や動きを感覚細胞に伝える内リンパ液の増加でむくむことによって起きる病気です。

回転性のめまいに加え、吐き気や嘔吐、さらに耳鳴りや耳の閉塞感、難聴が発生する場合もあります。


中枢神経疾患

脳卒中

脳卒中の初期症状としてめまいが起こることがあります。

めまいの他に、手足のしびれや脱力感、麻痺、ろれつが回らないなどの症状がともなう場合は生命の危険があるため、すぐに医療機関を受診しましょう。


心・血管疾患

不整脈

脈拍が遅すぎる「徐脈」、早すぎる「頻脈」のどちらの場合も、心臓の血液を送り出す量が減少することでめまいを生じることがあります。


心疾患

不整脈や心拍出量の低下が原因で、一過性に全身の血圧が低下することによりめまいが起こる場合があります。


めまいの原因はひとつとは限らないので「めまいが頻繁に起こるな」と感じたら、早めに医療機関に相談しましょう。



高齢者のめまいはどう治療する?

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めまいの原因を特定する必要があるため、自分で判断せず、めまいの種類に応じて適切な診療科を受診しましょう。

どの科を受診したらよいか分からないときは、まずは「かかりつけ医」に診てもらい、相談してみましょう。


病気を鑑別するための検査をし、複数の病気が見つかれば並行して治療を行います。


治療は耳の血流を良くしたり耳のむくみを取り除いたり、神経の炎症を抑える薬などでめまいを抑えることが多く、リハビリでバランス感覚を整えることもあります。


リハビリの運動プログラムとしては、バランス技能の保持と転倒予防に効果があるもの、無理のない範囲で毎日少しずつ続けられる静的な運動が中心となり、下肢を中心としたマッサージやリフレクソロジーを行う場合もあるようです。


高齢者に多い良性発作性頭位めまい症と薬剤が原因のめまいの治療法も例としてご紹介します。


良性発作性頭位めまい症の場合

高齢者に多く見られる良性発作性頭位めまい症の場合は、平衡訓練を行うことで平衡感覚が鍛えられ、めまいが生じにくくなるという効果が期待できます。


平衡訓練の方法

・小脳のトレーニング

右利きの人は右手を前にしっかり伸ばし、親指を立てます。

左手の人差し指は顎に当て、頭を動かさないようにします。

その状態で伸ばした右手を左右に30度ずつ動かし、目は右手親指の爪を追いかけます。


・三半規管(耳)のトレーニング

右利きの人は右手を前に伸ばし、親指を立てます。

首を左右に30度ずつ振りながら、右手の親指の爪から目を離さないようにします。


薬剤によるめまいの場合

薬剤が原因となっている場合もあるため、注意が必要です。

めまいを起こしやすい薬としては、降圧剤、抗てんかん薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗パーキンソン病薬、睡眠薬などがあります。

また、市販の風邪薬などでも副作用でめまいが起こることも。


薬を服用していてめまいが起きた際は、原因薬剤の中止や減量を考慮します。

自分で判断せず、必ず医師や薬剤師に相談してくださいね。



高齢者のめまいを予防するには何が大切?

めまいの原因はさまざまですが、めまいの予防や再発防止には、生活習慣の改善も有効です。


適度に体を動かす

運動不足もめまいの原因となります。

筋力や平衡感覚を低下させないよう、日ごろから適度な運動を心がけましょう。


急に立ち上がらない

高齢者は起立性低血圧を起こしやすいため、急に立ち上がることは避けましょう。


規則正しい生活をする

寝不足など不規則な生活は自律神経が不安定になりやすくなり、めまいが生じやすくなります。


栄養バランスのとれた食生活

栄養のある物をしっかり3食食べることで、栄養不足による貧血や自律神経の失調を予防できます。


こまめに水分をとる

高齢者の1日に必要な水分摂取量は、体重1kgあたり約40mlです。

脱水症状によるめまいという場合もあるので、普段から気にして頻繁に水分をとるようにしましょう。

時間を決めて水分を摂取すると忘れにくく安心です。


過労やストレスは避ける

めまいの原因にはストレスが関係しているものもあるため、できるだけストレスをためないようにしましょう。



まとめ

●めまいには周囲がぐるぐると回る「回転性」と、ふわふわと身体が浮くように感じる「浮遊性」の2種類があります。

高齢者のめまいの原因は、加齢に伴う機能低下をはじめ、脱水症状、耳科疾患や中枢神経疾患、心・血管疾患など、さまざまな要因が絡み合っている場合もあります。


●めまいは原因によって治療法が異なります。

治療は耳の血流を良くしたり耳のむくみを取り除いたり、神経の炎症を抑える薬などでめまいを抑えることが多く、リハビリでバランス感覚を整えることも。

「良性発作性頭位めまい症」の場合は、平衡訓練を行うことで平衡感覚が鍛えられ、めまいが生じにくくなるという効果が期待できます。

また、薬剤によるめまいの場合は、医師や薬剤師に相談した上で、原因薬剤の中止や減量を考慮します。


●めまいの予防や再発防止には、適度な運動や規則正しい生活、栄養バランスがとれた食事を3食しっかり食べるなど、生活習慣の改善も有効です。



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この記事を書いた人

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