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2019.11.27

高齢者の食事量の目安はどのくらい?栄養バランスや注意点も紹介

こんにちは!
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の髙橋です。


高齢者は運動量が減るので、食欲まで減ってしまう方も多いです。


毎日の食事は健康な体づくりの基本!

今回は高齢者に必要な食事量の目安についてご紹介します。


高齢者が一日に摂るべきカロリーの目安や必要な栄養素、食欲が低減しがちな高齢者の食事で気をつけるべきポイントを解説します。

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高齢者の食事量、どのくらいが目安?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、普通体型・70歳以上の高齢者に必要なカロリーは、男性で1,850~2,500kcal、女性で1,500~2,000kcalとされています。


日常的に仕事や家事、買い物、軽いスポーツなどを行っている高齢者(70歳以上)の場合、必要なカロリーは男性で2,200kcal、女性で1,750kcal程度です。


年齢を重ねると活動量や運動量が減りますし、筋肉量が減ることで基礎代謝が落ち、若者と比べて必要なエネルギー量は減っていきます。


[高齢者の平均的なカロリーを摂取できる1日のメニュー例]
●朝食
・トースト 2枚
・目玉焼き
・ハムときゅうりとトマトのサラダ
・オレンジ
・牛乳


●昼食
・豚肉あんかけうどん
・フルーツヨーグルト


●夕食
・ご飯
・肉じゃが
・鮭のムニエル
・ほうれん草のおひたし
・豆腐とわかめの味噌汁


●おやつ
・カステラ
・カフェオレ


上記メニューの3食+おやつなどの間食で、1日の摂取カロリーはおよそ2200kcal。

高齢者といっても必要なエネルギーを摂取するには、思っている以上にしっかりと食事を摂る必要がありますね。




高齢者の食事量目安、一日の栄養面は?

高齢者の食事は、カロリーだけではなく必要な栄養素もしっかり摂れるものではなくてはいけません。

高齢者が必要とする主な栄養素は「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン」の4つです。

それぞれの役割や必要量、多く含まれている食品やメニューをご紹介します。



たんぱく質

筋肉や血液、皮膚、臓器など身体を作る役割を持つ大切な栄養素です。

男性で1日50g、女性で1日40g程度必要です。

肉、魚、卵、豆腐、乳製品などに多く含まれています。


メニュー例:ハンバーグ、焼き魚、冷奴、ヨーグルトなど




脂質

エネルギーの元となります。

必要カロリー量の20~30%を脂質から摂取すると良いと言われ、2,200kcalを必要とする男性の場合なら440~660kcal分の脂質となります。

わかりやすく言うと、一日の目分量は大さじ1程度です。

肉の脂身やサラダ油、ごま油、バター、マーガリンなどに含まれます。


メニュー例:天ぷら、フライ、バタートーストなど




炭水化物

炭水化物も体の大切なエネルギー源となります。

炭水化物は糖質と食物繊維を含み、特に糖質(ブドウ糖)は脳へのエネルギー供給源ともなります。

ご飯やパン、麺、イモ類、砂糖などに多く含まれます。

1日に必要なエネルギーの60%程度を炭水化物(糖質)から摂取するのが望ましいと言われています。

高齢者の1日分の目安はご飯3杯、じゃがいも1個程度です。

または食パン2枚、うどん1杯、ご飯1杯程度で同程度の炭水化物を摂取することができます。


メニュー名:白米、パン、うどん、スパゲッティ、饅頭など




ビタミン

ビタミンは体の調子を整え、健康を維持する役割を持っています。

ビタミンは体の中で作ることはできないので、毎日の食事からしっかり摂取する必要があります。

ビタミンは野菜に豊富に含まれており、高齢者は1日緑黄色野菜100g、淡色野菜250g、果物150g程度を摂取できると良いとされています。


メニュー例:野菜サラダ、ほうれん草のお浸し、フルーツヨーグルトなど



どれも健康な生活を送る上で欠かせない栄養素ですが、高齢者は特にたんぱく質が不足しがちです。

たんぱく質が不足すると低栄養状態につながりやすいので注意が必要。

また、女性は加齢とともに骨粗しょう症になりやすくなるため、乳製品などでカルシウムをしっかり摂るようにしましょう。


1日3回の食事の中では、できるだけいろいろな種類の肉や魚、大豆製品を食べてたんぱく質を意識して摂取するようにし、食事以外の間食では牛乳や乳製品を積極的に取り入れると良いですね。


高齢者に必要な栄養素については、こちらでも詳しくご紹介しています。

高齢者が摂るべき栄養素とは?低栄養を防ぐためにできること




気を付ける点は?高齢者の食事量でのポイント

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高齢者は運動量や活動量が減り、食欲が低下しがちです。

体調やストレス状況、これまでの生活習慣なども高齢者の食事量に大きな影響を与えます。


・食べきれない場合には無理をせず、1度の量を減らして間食の回数を増やす

・噛みやすい、飲み込みやすい、好みの味付けをするなど、食べやすいメニューにする

・ウォーキングなど軽めの運動をし、空腹感を感じられるようにする


などの、工夫をしてみましょう。



同じようなメニューでも油をたっぷり使う、野菜の種類を1品増やすなど、ちょっとした工夫で栄養価を高めることもできます。


一人だとどうしても、食べなくてもいいか...となってしまいがち。

定期的に家族や友人と楽しみながら食事をすることも、しっかりと食事を摂るための第一歩です。


必要な食事量を食べきれない場合は、栄養補助食品などを活用して不足しがちな栄養素を補うこともできます。

栄養補助食品を取り入れる際には、かかりつけの医師に相談して選んでもらうと良いでしょう。




まとめ

・70歳以上の高齢者が1日に必要とするカロリー量目安は男性で1,850~2,500kcal、女性で1,500~2,000kcal程度です。高齢者は筋肉量や運動量が減っているので若い時と比較すると必要なカロリー量は減少していますが、必要なカロリーを摂取するためには1日3食+完食でしっかりと食事をとる必要があります。


・高齢者の食事で特にしっかり摂りたい栄養素は「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン」の4つです。特にたんぱく質が不足すると低栄養状態につながってしまうので、肉や魚、大豆製品などからしっかり摂取するようにしましょう。


・高齢者は運動量が減るため空腹感を感じにくく食欲が落ちます。目安の食事量を食べきれない場合は無理をせず、間食の回数を増やしたり食べやすいメニューに変更したりと食べやすい工夫をしてみましょう。栄養補助食品を活用して不足しがちな栄養素を補うのも一つの方法です。利用する際はかかりつけに相談して選んでもらうと良いでしょう。



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この記事を書いた人

高橋(高齢者事業部 運営課)

入社3年目の高橋です!公社へ新卒入社してから2年があっという間に経ちました。介護・有料老人ホームに関する知識を「どこよりもわかりやすく!」をモットーにお伝えしていきます!

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