2019.10.15
9月19日(木) "みんなで歌おう、いきいきと。"「第5回ヴィンテージ・ヴィラ"歌"の発表会」を開催しました
神奈川県住宅供給公社の介護付有料老人ホーム「ヴィンテージ・ヴィラ」全5施設の平均年齢84歳、総勢100名の入居者による歌の発表会を神奈川県立音楽堂にて開催しました。
"生涯自立"をコンセプトに「食」「運動」「生きがい」の3つを柱とした健康寿命延伸に取り組んでおりますが、このうち「生きがい」の取組みの一つとして平成27年から始まった"歌の発表会"は、今回で5回目となります。
大勢のお客様とともに開演
晴天となった当日、紅葉坂を歩いてのぼると少し汗ばむような陽気で天候に恵まれました。およそ700名ものお客様・関係者を迎え開演しました。
オープニングは合唱の講師・演奏を担当するユースクラシック(※1)による弦楽四重奏のための日本民謡組曲第2番より「八木節」で飾りました。
華やかで迫力のある演奏はオープニング曲にふさわしく、コーラスグループへの期待が高まります。
次いで当公社理事長 猪股よりご挨拶、黒岩神奈川県知事からの熱い激励のビデオメッセージをいただき、ヴィンテージ・ヴィラ コーラスグループの発表が始まりました。
今年は5施設が第一部と第二部にわかれ、10名~22名で構成されたコーラスグループ総勢100名の入居者が参加し、2曲ずつ合唱を披露しました。
ヴィンテージ・ヴィラ横浜
ヴィンテージ・ヴィラ相模原
ヴィンテージ・ヴィラ洋光台
第一部はヴィンテージ・ヴィラ横浜、ヴィンテージ・ヴィラ相模原、ヴィンテージ・ヴィラ洋光台。
第1回から登壇し、5回目となるメンバーは「昨夜は緊張して眠れませんでした。大きな舞台に立って緊張することが良いことのように思います。」「目標があるっていいことだと思います。達成感もありますし。続けていきたいです。」と話していました。
年の差70歳!各ヴィンテージ・ヴィラと星槎中学校・高等学校生徒たちの歌声披露
前半のトリを飾ったのは、星槎中学校・高等学校生徒27名による三部合唱。中学校一年生から高等学校三年生までの六学年が一緒に歌うということで、ヴィンテージ・ヴィラのコーラスグループとの年齢差はなんと約70歳。
『MOTHER EARTH ~森里川海のうた~』の若々しく元気な歌声に、とても元気をもらいました。
休憩時間には、シニアライフ振興財団の機能訓練を担当する職員らによるミニ体操を開催。冗談を交えながらの体操に時折笑いが起こりました。座ったままの姿勢だと固まってしまいがちな首や肩、腰をほぐすストレッチをした後、コグニサイズ(※2)を行いました。
座席に座ったまま、「足踏みをしながら数を数え、3の倍数で手を叩く」といった動きから始め、最終的には3・5・6の倍数で手を叩く課題に。
うまく叩けた人、はっと気づき叩く人、手を叩くことに夢中で足踏みを忘れてしまう人など、会場全員で楽しく体を動かすことができました。
ヴァイオリニスト 式町水晶さんによる演奏
第二部は、脳性麻痺という障害を抱えながらメジャーデビューした式町水晶さん(※3)による演奏から始まりました。
「人生はメリーゴーランド」「孤独の戦士」、「リベルタンゴ」からはユースクラシックも加わり、「花は咲く」の4曲を披露していただきました。
式町さんの豊かな表現力と音色が紡ぎだす壮大な世界観にいつの間にか引き込まれていました。
東日本大震災で発生した津波の流木で作られた「TSUNAMIヴァイオリン」の音色はとても優しく心に響きました。
ヴィンテージ・ヴィラ横須賀
ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園
次いでヴィンテージ・ヴィラ横須賀、ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園も2曲ずつ合唱を披露しました。
5施設のコーラスグループとも練習の成果を存分に発揮することができ、観覧客から大きな拍手が送られました。
圧巻の「第九」そしてラストは大合唱
ベートーヴェン作曲「交響曲 第9番 歓喜の歌」ヴィンテージ・ヴィラバージョンをドイツ語で総勢100名のご入居者で今年も歌い上げました。
弦楽、ピアノと共に大人数で歌い上げる合唱は力強く、本当に圧巻でした!観覧席からは大きな拍手と共に、「すごい迫力だったわ」「とても感動したよ」という声があちらこちらから起こりました。
そして "歌の発表会"の毎年恒例となっている全体合唱。今年は「翼をください」を会場の観客・スタッフ約700名で大合唱。
シニアライフ振興財団の藤巻理事長は閉会の挨拶の中で「人間は常に進化していく。参加者の皆さんはまた来年に、もっといい歌声を聞かせられると思っています。」と語り、第5回歌の発表会を締めくくりました。
終演後、観覧したお客様からたくさんのお声をいただきましたので、ほんの一部ですがご紹介させていただきます。
「目を閉じて聴いた。高齢とは思えないほどきれいな歌声だった。ぜひ全国にも広めてほしい。」「皆さんのがんばる姿に感激しました。最後に一緒に歌えたことも嬉しかった。自分も参加しているような気持ちになれました。」「それぞれヴィンテージの特徴を感じ取れる発表会でした。式町水晶さんの演奏素晴らしかったです。」「平均年齢84歳だなんて、皆素晴らしい。元気で頑張っていた。でも、主人が一番素晴らしかった。」
第6回の開催も決定し、コーラスメンバーからは「来年に向けてまた頑張らないとね」という声も。早くも来年に向けての準備は始まっているようです。次回がすでに待ち遠しいですね!
今後もさまざまなプロジェクトの様子をお伝えしていきます!お楽しみに。
※1 一般社団法人ユースクラシック
現役音大生や若手演奏家約25名が所属し、高齢者住宅や地域に密着したコンサートの開催を行っているグループ。
※2 コグニサイズ
国立長寿医療研究センターが開発した、体を動かしながら脳を鍛える認知症予防を目的として取り組みの造語。
※3 式町水晶(しきまち みずき)
1996年生まれ。3歳の時に脳性麻痺(小脳低形成)と診断される。
リハビリの一環として4歳からヴァイオリン教室に通い始める。
障害に屈せず不断の努力により、師との出会いを経て才能を開花させた。
2018年4月 キングレコードよりメジャーデビューアルバム発売。
2018年7月 マイナビオールスターゲーム2018 第1戦(京セラドーム大阪)セレモニーにて国歌演奏