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2020.08.19

高齢者の適切な食塩の摂り方とは?美味しく減塩して健康長寿を目指そう!

こんにちは!

神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の髙木です。


塩分の摂りすぎは健康に悪影響を与えます。

特に高齢者は病気や要介護状態になるなどの可能性が高くなるため、日頃から注意する必要があるでしょう。


今回は実際にどのくらいの食塩が摂られているのか、塩分をたくさん摂ることによって起こりえる疾患、高齢者の適切な食塩の摂り方などをご紹介します。


無理なく美味しく塩分を控える工夫についても、お伝えしますね!

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食塩の実際の平均値と高齢者にとって適切な摂り方は?

日本人の食事摂取基準によると、適切な食塩の摂り方は1日あたり6.5~7.5g程度。

欧米諸国では成人の1日当たりの食塩摂取量は6g未満が推奨されているため、日本の設定基準は欧米諸国と比べて少し高いのですが、日本の高齢者の摂取している食塩量はそれよりもさらに高いという結果になっています。


厚生労働省の「平成30年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、食塩摂取量の平均値は10.1gであり、男女別にみると、男性が11.0g、女性が9.3g。

年齢別にみると、男女とも60歳代が最も高く、男性11.6g、女性9.9gとなっています。


食塩の摂り方は1日6gを基本とし、できればそれより若干減らす目標で摂取することが理想ですね。



塩分の摂りすぎが高齢者にもたらす発症リスクとは

塩分の摂りすぎが引き起こす、代表的な疾患として高血圧、心筋梗塞、心不全などがあります。


塩分を多く摂ることで血液中のナトリウム濃度が濃くなると、それを薄めるために血管内に水分が多く届けられるので血液量が増えることに。

血液量が増えるということは心臓が一生懸命血液を送りだしているので、心臓に負担がかかってしまうことになります。


高齢者の高血圧は動脈硬化の発症率も高め、命の危険も伴います。


また、糖尿病や腎臓病の方なども合併症の発症を抑えるため、塩分の摂り方を抑えるようにいわれています。


次で、減塩しながら美味しく食べる方法についてもご紹介します!



上手な工夫で美味しく減塩! 食塩の摂り方を無理なくコントロール

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塩分を減らしたいからといって極端な薄味にするばかりでは、食べる楽しみも半減してしまいます。

無理をせずに美味しい減塩・低塩に取り組むのが継続のコツです。


工夫しながら上手に食塩の摂り方をコントロールする方法をご紹介します。


減塩食をおいしく食べるコツ!

  1. 1.味付けを重点的にしましょう。(おかずの1つだけしっかり味付け〈醤油味〉、あとはさっぱりと〈酢の物、サラダなど〉。何でも醤油味にしない)
  2. 2.新鮮な素材の味や香りをいかしましょう。
  3. 3.おいしいダシをとりましょう。(煮干・かつお節・昆布・しいたけ)
  4. 4.酸味・香味を利用しましょう。
  5. 酸味:酢・レモン・ゆず・すだち
  6. 香味:生姜・しいたけ・しそ・みょうが・ねぎ・ごま・からし・わさび・スパイス・カレー粉
  7. 5.香ばしさを利用しましょう。
  8. 6.汁物は具だくさんにして量を控えましょう。(めん類の汁は残しましょう)
  9. 7.適温で食べましょう。(薄味は温度との関係が深いため、熱いもの・冷たいものを適温で食べましょう)
  10. 8.加工食品(佃煮・漬物・干物・練り製品・ハム・ウインナーなど)や既製品は塩分が多いので控えましょう。
  11. 9.新鮮な野菜やくだものを十分に摂りましょう。(野菜・くだもの・芋などに含まれるカリウムは、余分なナトリウムの排泄を促します)

うまみ成分を引き出した味付け

うま味成分を引き出した味付けをすれば、減塩でも美味しく食べられます。


野菜や昆布、チーズなどに含まれるグルタミン酸、魚類や肉類に含まれるイノシン酸、キノコ類に含まれるグアニル酸などのうまみ成分を活用すれば、料理にコクやまろやかさを与え、胃液の分泌や消化促進も促します。


酢などの酸味を使った味付け

塩分の代わりに酸味を加えることで味付けを際立たせ、減塩でも美味しく食べられます。

リンゴ酢などのフルーツ酸を活用すれば、フルーティでまろやかな味わいを楽しめます。

酸味の味や香りは食欲増進や疲労回復効果もあります。


ポン酢、生姜酢など調味料に酢を加えたものを醤油代わりに使うのもおすすめです。


塩分の排出を促すカリウムを一緒に摂る

カリウムは尿を出しやすくする作用があり、排尿時にカリウムと同じ量の塩分を一緒に排出します。

カリウムをたくさん摂取して排尿を促すことで、摂りすぎた塩分を自然に排出することができるのです。


また、カリウムには血管を拡張させて血圧を下げる効果があるため、特に高血圧の人は積極的に摂取したい栄養素です。


【カリウムを多く含む食品】

  • ・海藻類
  • ・納豆
  • ・アボカド
  • ・バナナ
  • ・メロン
  • ・りんご
  • ・芋類(さといも)

減塩を意識するあまりの極端な薄味は食事の楽しみを奪ってしまいます。


うま味成分や酸味を上手に取り入れる、塩分を排出するカリウムを摂取するなどの工夫をしながら、無理なく減塩に取り組みましょう。
※味がちょっと薄いなぁと感じるくらいが、減塩食になっています。



公社の介護付有料老人ホーム「ヴィンテージ・ヴィラ」のダイニングルームでは、専属の栄養士が監修した朝・昼・夕のメニュー3食を365日、ご予約なしでお召し上がりいただけます。
また、神奈川県立保健福祉大学との連携協定により、食を通じた『健康寿命の延伸』を目指す取り組みを推進しています。


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この記事を書いた人

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