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2021.07.26

高齢者が体操を行う目的や得られる効果は?おすすめの体操もご紹介!

こんにちは!

神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の高橋です。


「運動不足を解消したい!」

そう思っても高齢者が突然ハードな運動を始めると転倒やケガをしてしまう心配があります。


まずは簡単な体操で体を動かすことから始めてみませんか?


今回は高齢者におすすめの体操のお話です。

シニア世代に体操がおすすめの理由、体操を行う目的や得られる効果、ぜひ試してほしい高齢者向けの体操をご紹介します。

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高齢者に体操がおすすめな理由。体操の目的や効果をチェック!

運動不足は体力や筋力が衰えて思うように体が動かなくなったり、脳への刺激が減って認知症につながってしまう要因になります。


かといって高齢者が急に激しい運動をすると転倒やケガをしてしまう恐れもあります。


張り切って運動をしたものの、ケガをしてしまって寝たきりや介護が必要な状態になってしまった......なんて嫌ですよね。


高齢者が適度な運動を日常生活に取り入れるには「体操」がおすすめです!


厚生労働省の「21世紀における国民健康づくり運動(通称「健康日本21」)」の資料によりますと、高齢者の積極的な健康づくり行動として、体操・ウォーキング・軽スポーツなどの運動を定期的に実施することを推奨しています。


体操は体への負担が少なく気軽に行うことができ、いつでも・どこでも・誰でもできるので、高齢者の健康維持や体力アップにぴったりです。


高齢者が体操を行う目的や得られる効果は大きく2つあります。


【1】健康維持や体力アップ

健康維持や体力アップをするには、無理なく日常生活の中で身体活動量を増やすことが大切です。


高齢者の場合は身体活動を増やすことが、寝たきりや日常生活動作能力(ADL/Activities of Daily Living)障害の発生の予防につながります。


体操をすることにより、普段使っていない筋肉を動かしたり、筋肉や脳に刺激を与えたりすることで、転倒防止効果、腰や膝などの慢性的な関節痛予防、血行改善、認知症予防も期待できますよ。


体操でほぐせる体の部位は頭から足の先まで様々。


高齢者の場合は、椅子や車椅子に座ったまま行える体操もあるので、自分の状態に合わせて無理なく体操を行うことができます。



【2】日常生活を快適にする

体操をすることで日々の生活に刺激を与え、気持ちを明るくする効果も!


また、誰かと一緒に体操や運動を行うとコミュニケーションが生まれ、日常生活に楽しみができるでしょう。


引きこもりの解消やストレス改善などにもつながり、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の維持や向上も期待できます。



老人ホームなどの介護施設やデイサービスでは、様々なレクリエーションを実施しています。


施設によっては身体を動かす体操だけでなく、クイズやなぞなぞ、脳トレといった「頭の体操」を行う場合も。

楽しく脳トレをすることで生活にハリが生まれ、脳機能も活性化し認知症予防や介護予防にもつながります。


認知症予防に効果抜群!高齢者におすすめの脳トレ」もぜひご参考ください。



シニア世代におすすめ!基本の体操をご紹介

シニア世代におすすめしたい体操の基本の動きをご紹介します。

※体操を行う際には安全をしっかり確保してから行いましょう。



手首・足首ほぐし

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手首や足首をまわしたり伸ばしたりしながらゆっくりとほぐします。


手首をまわすときは手を軽くグーに握り、握ったまま手首をくるくると回してみるのもおすすめです。


また、足首の柔軟性を高めると歩く際の腰の負担も軽減され、転倒予防に効果がありますよ。


手首や足首といった関節は、ゆっくり回すだけで血行が良くなります。

ゆっくり無理のない範囲で手首や足首を動かすようにしましょう。



首ほぐし、肩上げ

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首をゆっくり回し、肩をゆっくり上げ下げします。

首周りの血行を促進し、肩も動かすことで肩こり解消にも効果があります。



両手合わせ

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両手を胸の前で合わせ、手のひらに力を込めて押します。

大胸筋という体の中でも大きな筋肉を鍛えることでき、代謝改善に効果的です。



胸そらし

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背中で腕を組み、胸を大きくゆっくりと後ろにそらします。

背中の筋肉をほぐして肩こり予防になります。



つま先上げ、つま先握り

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椅子に座った状態で足首を曲げてつま先を上にあげ、つま先をぎゅっと握る動きです。


足首やつま先の筋肉を鍛えることで、歩くときにしっかりと足が踏ん張れるようになり、転倒予防になります。


急に行うと足がつってしまう可能性もあるので気を付けましょう。



アキレス腱のばし

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片方の足を少し後ろに引き、膝を伸ばしてゆっくりと前足に体重をかけていきます。

痛いと思う前のタイミングで止めましょう。


アキレス腱をほぐすことでケガの予防とバランス感覚を鍛えることができます。


必ず手すりなどを持ちながらケガの無いように注意して行いましょう。



深呼吸・腹式呼吸

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普通の深呼吸でも良いですが、可能であれば腹式呼吸にチャレンジ!


お腹を膨らませるように意識しながら鼻から大きく息を吸い、膨らませたお腹をへこましながら口から長く息を吐きます。


呼吸器や腹筋、背筋が鍛えられ、新陳代謝が活発になることで免疫機能アップにもつながります。



高齢者におすすめの体操にチャレンジ!

シニア世代におすすめの基本の動きなどを取り入れた、高齢者向けの体操をご紹介します。



リハビリ体操(首)

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車椅子や椅子に座ったままできる首の体操です。

首をほぐすことで肩こりの解消や咀嚼(そしゃく)・嚥下(えんげ)機能維持も期待できます。


①首をゆっくり大きく回す

②首を左右、前後の順にゆっくり倒す


右回り、左回りそれぞれ3回程度行います。



リハビリ体操(足首)

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同じく車椅子や椅子に座ったままできる足首の体操です。


足首を柔らかく柔軟に保つことでバランス感覚を維持して転倒予防になります。

また下肢の血行促進にも効果的です。


①足首を大きく回す

②足の甲を床に付け足首の上側を伸ばす

③足の親指を床に付けて足首の内側を伸ばす

④かかとを後ろに引いてアキレス腱を伸ばす


左右10回程度を無理せず行いましょう。



タオル体操

タオルを使って腰回りのストレッチを行いましょう。

これも椅子に座ったまま行います。


高齢者の場合、腰の柔軟性が低下していると腰痛を引き起こす原因になります。


背中と腰をしっかり意識して丸めることで筋肉をほぐし、腰痛予防をしましょう!


①椅子に座り、お腹の上で畳んだタオルを抱える

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②体を前に倒し、両手で太ももを抱える

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15秒ずつ3回程度行って下さい。



口腔体操

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咀嚼・嚥下機能の維持を目的とした口腔体操です。


嚥下訓練の一つではありますが、大きな声を出すことは呼吸器を鍛えてストレス発散にもなります。

口を大きく動かすことで顔の筋肉も鍛えられ、表情が豊かになります。


「あ・い・う・え・お」の口の形をつくり、大きな声で発声します。


10秒間程度連続して発声することがポイントです。



指体操

指を動かすことは脳へ大きな刺激を与え、認知症予防にも最適です。

いつでもどこでも手軽に、安全に行える体操です。

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両手の親指から小指まで一本ずつ数を数えながら折り曲げ、小指まで数えたら折り返します。

左右の手で3回程度行いましょう。


※曲げる指は1本ずつで、他の指が曲がらないように注意!


手指だけでなく、足の指の体操もおすすめです!

足の指が硬くなっていないか、チェックしてみましょう。



高齢者が体操を行う際にはケガに注意!

どれも簡単な体操に思えますが、新しい動きを覚えるのは意外と大変なものです。

動きを完璧に覚えよう、速くたくさん行おうなどの焦りは禁物です。


まずはゆっくり少しずつで良いので毎日コツコツと続けることが大切です!


無理な動きを急に行うのはかえってケガの原因となってしまいます。


自分の体の状態をしっかりと把握して、できる動き・できない動きを見極めながら、楽しく体操を続けましょう!


体操を行う際には、水を用意して脱水症状を予防する、手すりや椅子などを利用する、見守りスタッフと一緒に行うなど安全面にも十分に気をつけてくださいね。



高齢者の体操や運動については、こちらのコラムでも詳しく解説しています。ぜひご参考ください。

高齢者の運動はなぜ大切?効果的な方法や注意は?

高齢者の筋トレ効果とは?簡単トレーニングや注意点も



高齢者の体操は運動不足解消に効果的。楽しみながら毎日続け、健康の維持・促進を!

高齢者の運動不足解消には体操がおすすめです。


体操は無理なく手軽に行うことができ、筋力や身体機能を向上させ、健康の維持・促進に効果的です。

適度な運動は脳への刺激にもなり認知症予防にもつながります。


手首や足首、首を回したり、背中や腰を丸めたりと簡単にできる体操で筋力や体力の維持をしましょう!

椅子に座ったままで行える体操もたくさんあります。


シニア世代が体操を行う際には安全をしっかり確保して行いましょう。

無理な動きを急に行うのはケガの原因になります。

自分の体の状態に合った無理のない体操を行うようにしましょう。


体操は、楽しみながら毎日続けることが重要です!



公社の介護付有料老人ホーム「ヴィンテージ・ヴィラ」では、「食」「運動」「生きがいづくり」に注力し、ご入居者の「生涯自立」(食事・入浴・排泄に介助を必要としない状態であること)を支援しています。


ご入居者の方々が介護なしでお元気にお過ごしいただけるよう、健康寿命延伸に向けたさまざまな取り組みを進めております。


<食の取り組み>

ダイニングルームでは、専属の栄養士が監修した朝・昼・夕のメニュー3食を365日、ご予約なしでお召し上がりいただけます。

また、神奈川県立保健福祉大学との連携協定により、健康的な食事メニューの共同企画・提供、「食」を通じた介護予防・食育セミナーの実施などをおこなっています。


<運動の取り組み>

健康運動指導士などの資格を持つインストラクターが在籍し、館内の多目的室やフロアエクササイズルームにて、筋力アップや椅子体操などのレッスンを行っています。

転倒予防や骨粗しょう症予防、認知症予防などさまざまな効果のあるプログラムを用意しており、ご入居者は自由にご参加いただくことができます。


<生きがいづくりの取り組み>

絵画や陶芸、卓球など趣味の合ったご入居者同士でさまざまなサークル活動がおこなわれています。

こうした活動の成果を発表する「場」を提供し、ご入居者の目標と生きがいを創出しています。


ご入居は入居時自立が条件ですが、入居後万が一、介護が必要になった場合でも、専任のケアスタッフが24時間体制で介護サービス・生活支援サービスを行います。

さらに、介護度が重くなった場合には提携施設である介護専用型のトレクォーレに追加費用等なく移り住みいただくこともでき、より手厚い介護サービス体制を整えています。



これらの取り組みは公社の情報誌・シニアライフ誌でもご紹介しています。

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この記事を書いた人

高木(高齢者事業部 運営課)

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