2020.06.03
高齢者の認知症予防、生活習慣や食生活で心がけること
こんにちは!
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の高木です。
高齢者の認知症の原因の一つとして、生活習慣が影響することがわかってきました。
そこで今回は、高齢者の認知症予防としての生活習慣のお話をしたいと思います。
認知症のリスクを下げる運動や食生活、日々の生活で心がけたいことなどをご紹介します。
高齢者の認知症予防の大切さとは
認知症の種類や原因はさまざまありますが、発症原因が解明されていないものも多いです。
しかし最近の研究では、長年の生活習慣が認知症の発症リスクに影響があるということがわかってきています。
例えば、糖尿病や高血圧・高脂血症の患者は、認知症の中でも割合が多いアルツハイマー型認知症の発症リスクが高く、脳梗塞や脳出血を原因として起こる血管性認知症などの発症リスクもあります。
引き金となり得る生活習慣病を患う人であれば、認知症の発症リスクが高まってしまうといえます。
認知症予防を意識した生活習慣を心がけておくと、認知症の発症リスクを下げ、さらに万が一認知症を発症してしまった場合も進行を遅らせる可能性もあります。
高齢者の認知症予防で心がけたい、食事や運動などの生活習慣
認知症予防を意識して生活習慣の改善に取り組みましょう。
食事や運動、毎日の生活で気をつけたい点をご紹介します。
バランスの取れた食生活
アルツハイマー型認知症は高血圧や糖尿病、肥満などメタボリックシンドロームとの関連があるといわれています。
まずは脂質、糖分、塩分などを控えた食生活を心がけましょう。
和食が適しているとされ、特に下記のような食材がおすすめです。
・サバ、イワシ、サンマなどの青魚
コレステロールを減少させる不飽和脂肪酸DHAやEPAを豊富に含む
・納豆、豆腐、味噌などの大豆製品
血中コレステロールや中性脂肪を低下させる働きのあるレシチンを多く含む
・緑黄色野菜、果物、ナッツ、アーモンド類
老化防止作用をもつ抗酸化成分を多く含む
また、しっかり咀嚼して食べることも大切です。噛むことによる脳の刺激や血流の増加は、認知症の予防や進行を遅らせる効果も期待できます。
適度な運動
適度な運動をする習慣があり、定期的に体を動かしている人は、そうではない人と比べて生活習慣病からの認知症リスクは低いといわれています。
ストレッチや散歩、ジョギング、ヨガ、スイミングなど体に無理のない範囲で取り組んでみましょう。
運動する際の目安としては、「息がはずまない」状態が最適です。
なかでも散歩は運動初心者でも取り入れやすいため、まずは1日1回30分以上で週3回を目標に行ってみましょう。
テレビのラジオ体操を見ながら一緒に行うのを習慣にするだけでも違いますよ。
全身運動は脳や体の血行改善にもなりますし、スポーツの技術を身につけよう、上手になろうと考えながら取り組むことは脳の活性化にもつながります。
生活の中に脳の活性化を促す動作をプラス
触覚、嗅覚、視覚、味覚、聴覚を刺激することは脳の活性化につながり認知症予防に有効です。
例えば、散歩中に周囲の風景や匂いを意識する、ハンドマッサージを受ける、季節の味覚を味わうといったことも五感への刺激になります。
また、2つの動作を同時に行う「デュアルタスク」も脳を活性化させます。
例えば、テレビを見ながら洗濯物をたたむ、歌を歌いながら洗い物をするなど、生活の中に簡単に取り入れられることばかりなのでぜひ試してみましょう。
高齢者の認知症予防、社会や他者との関わりも大切
高齢者の認知症予防には「積極的に外に出て、社会との関わりを持つこと」も大切です。
家族や友人とおしゃべりをして楽しんだり笑ったりすることは、脳の一番の活性化!
趣味を持って仲間と一緒に活動や会話をしたり、社会や家庭内で役割を持ったりすることは、意欲を向上させて実際に体を動かす機会も増やしてくれます。
パズルや計算問題、間違い探しなどの知的トレーニングも脳への刺激に効果的です。
あやとりやクロスワードパズルなどでもいいですし、スマートフォンやタブレットにもさまざまな脳トレアプリがあるので、ゲーム感覚でぜひ挑戦してみましょう。
認知症予防の取り組みで特別なことはありません。
健康的な生活習慣を心がけ、趣味を持ち、さまざまな活動に意欲的に参加することが認知症予防の第一歩となります。
これらを心がけて生活することは、認知症リスクを下げると同時に、日々を健康的に楽しく、生き生きと暮らすことにもつながります。
まとめ
・認知症の原因はさまざまですが、生活習慣が関わる場合もあることがわかってきています。生活習慣を見直すことは認知症予防になり、認知症を発症してしまった場合もその進行を遅らせることにもつながります。
・認知症予防にはメタボリックシンドロームを予防する食生活が有効です。脂質、糖分、塩分などを控えたバランスの良い和食を、よく噛んで食べるようにしましょう。そのほか適度な運動や、五感への刺激、「テレビを見ながら洗濯物をたたむ」など2つの動作を同時に行うことなども脳を活性化させます。
・社会活動に積極的に参加し他者とコミュ二ケーションを取ったり、社会や家庭の中で役割を持ったりすることも認知症予防に効果的です。パズルや計算などの脳トレにもぜひ挑戦してみましょう。
公社の介護付有料老人ホーム「ヴィンテージ・ヴィラ」では、「生涯自立」(食事・入浴・排泄に介助を必要としない状態であること)に力を入れており、ご入居者の方々が介護なしで、お元気でお過ごしいただけるように「介護予防」としてさまざまな取組みを進めております。
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