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2021.01.27

高齢者の猫背は改善が必要!身体への影響や原因、改善方法も解説

こんにちは!

神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の高木です。


高齢者の背中や腰が曲がって丸くなってしまっている状態、これには「老人性円背(ろうじんせいえんぱい)」という名前がついています。

いわゆる「猫背」が、加齢により進行してしまった状態です。


今回は高齢者の猫背「老人性円背」について解説。


「年をとったから腰が曲がるのはしょうがないよね」と、ついつい放置してしまいそうなところですが、そのままで良いことはありません。

老人性円背の症状や原因、予防法や改善法などをご紹介します!

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高齢者の猫背「老人性円背」とは? 症状や身体への影響は?

背中が丸まって姿勢が悪くなり、あごが前に出ている状態の「猫背」。

加齢による筋肉の衰えなどから、高齢者の背中や腰の曲がりが進行してしまった状態を「老人性円背(ろうじんせいえんぱい)」といいます。


老人性円背になってしまうと、身体や生活にこんな悪影響が出てきます。


立ち上がる、歩くなどの生活動作がしにくくなる

背中が丸まってしまうので、床や椅子から立ち上がる、足を上げて歩くなどの動作がしづらくなり、日常生活に支障がでます。

体のバランスが悪くなり、転びやすくもなってしまいます。



肩こりや腰痛が起こる

背中や腰が大きく曲がった状態がつづくため、肩こりや腰痛の原因になります。



便秘や食欲低下につながる

曲がった背中や腰で内臓が常に圧迫された状態になるため、内臓の働きが悪くなり、呼吸機能も低下します。



高齢者が猫背になる原因は?

高齢者が重度の猫背「老人性円背」になる原因は、大きく2つ。

「骨の変形」と「筋肉の衰え」です。


高齢者は加齢により骨の密度が減少し、骨がもろくなっています。

もろくなった脊椎がつぶれて変形することが老人性円背の原因のひとつです。

そして、骨粗しょう症になりやすい女性の方が、老人性円背にもなりやすいといわれています。

骨がもろくなる病気である骨粗しょう症と併発すると、脊椎の変形や圧迫骨折などを起こしてしまう可能性もあります。

痛みがほとんどないので「気がつかないうちに骨折していた!」というケースも。

曲がった背中を無理に伸ばすときに負荷がかかり、脊椎を骨折してしまうこともあるほどです。


また、加齢によって全身の筋肉が衰え、背筋を伸ばした姿勢を保てなくなることも老人性円背の原因です。

体の中心を支えている脊柱(せきちゅう)のうち、胸椎は前向きに、頚椎と腰椎は後ろ向きに倒れてS字を描くような形で体のバランスと保っています。


筋力が衰えてくると体の重心が崩れて胸はさらに前に倒れ、その状態でバランスを保つために頭が前に出てきて背中や腰が丸くなってしまうのです。

さらに視界を保つために、あごも前に出てきてしまいます。



高齢者の猫背を改善するには?予防や改善策を解説!

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高齢者の猫背を予防・改善する方法をご紹介します。


意識して良い姿勢を保つ

「気づいたら猫背になっていた!」ということのないように、日常生活でも良い姿勢を保つことを心がけましょう。

あごが前に出ると背中が丸まりがちなので、あごを引くようにすると良いですよ。

コルセットやサポーターを活用すると、骨盤や背中を支えて正しい姿勢を楽に保つこともできます。



骨粗しょう症を防ぐ食生活を意識する

骨粗しょう症は老人性円背につながります!

骨密度の低下を防ぐ食生活を意識しましょう。

乳製品や小魚などでカルシウムを摂ったり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDやマグネシウムなどを摂取するのもおすすめです。

ビタミンDはサケ、マグロ、サバなどの魚介類、バター、チーズ、きのこなどに、マグネシウムはアーモンドなどのナッツ類、海藻類、大豆などに豊富に含まれています。



運動と日光でカルシウムの効果をUP!

食べ物から摂ったカルシウムを骨に蓄えるためには、体を動かすことが必要です。

歩くとき、階段を降りるときに足の裏から来る「トントン」という刺激は骨の新陳代謝を活発にし、カルシウムが骨に定着するのを助けます。

また、カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDは日光浴で作られます。

木漏れ日の中、「トントン」という刺激を意識しての散歩もおすすめです。



ストレッチ体操

日頃から体操やストレッチなどで体を動かして、可動域や筋力を保つことが大切です。

イスに座ったままできる簡単なストレッチ体操をご紹介します。


【1】息をゆっくり吐きながら首を上下左右に5秒ずつ傾けます

【2】首をゆっくり回します。左右5週ずつ回しましょう

【3】肩甲骨を内側に寄せるように、肩を10回ゆっくり回します

【4】息をゆっくり吐きながら上半身を左右にねじります。1回5秒、左右2~5回ずつおこないます

【5】足を肩幅に開き、膝を左右交互に持ち上げます。5回ずつ、2セットおこないます


痛みや違和感がある場合は無理をしないでくださいね。


すでに猫背になってしまっても、ストレッチ体操や正しい姿勢を意識することで改善していくことは可能です!

無理のない運動や姿勢を心がけ、猫背の改善を目指しましょう。



高齢者は猫背の悪化に注意!予防と改善を目指そう

高齢者の猫背が悪化すると「老人性円背」という状態になってしまいます。


背中や腰が大きく曲がっていると動きづらくなって日常生活に支障が出たり、肩こりや腰痛の原因になったり、内臓機能や呼吸機能にも悪影響が出る可能性も。

骨粗しょう症と併発すると、知らないうちに脊椎や背骨を骨折してしまうこともあります。


高齢者の猫背の悪化は、老化による骨密度の低下と筋力の低下が大きな原因です。

適度な体操やストレッチで筋力を保ち、骨に良い食事を心がけて猫背の悪化を防ぎましょう。



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この記事を書いた人

高木(高齢者事業部 運営課)

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