2020.04.22
高齢者のアニマルセラピーでQOL向上!長寿や認知症にも効果的!
こんにちは!
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の高木です。
犬や猫など動物と触れ合うことで、心身を健康に導くといわれているアニマルセラピー。
今回は近年注目されている「アニマルセラピー」の特徴や高齢者に期待できる効果、高齢者がセラピーを行うときに注意したい点などをご紹介します。
高齢者にもおすすめ「アニマルセラピー」とは?
「アニマルセラピー」とは日本で作られた造語です。
動物と触れ合ったり一緒に活動することによって、心身ともに健康になりQOL(生活の質)や意欲が向上する療法のことをいいます。
かわいらしい動物と触れ合うことで自然と笑顔になってストレスが軽減し、一緒に遊んだり散歩したりすることで行動意欲が向上するといわれています。
アニマルセラピーの歴史は意外と古く、古代ローマでは馬を用いて負傷した兵士のリハビリが行われていたようです。
アニマルセラピーの活動は大きく3つに分かれます。
動物介在教育
主に子供を対象として、教育的な目的のもと動物を介在しながら行う活動です。
人格形成や学習意欲の向上などが目的となります。
動物介在療法
医療従事者が医療・看護・リハビリテーション等を目的として、動物を介在させながら行うケア(補助療法)のことです。
動物介在活動
QOLの向上等を目的として行うふれあい(触れ合い)活動です。
日本でいうアニマルセラピーとは、多くの場合はこの活動のことを指します。
今回お話するアニマルセラピーとは、主にQOLを向上するための「動物介在活動」のことを指しています。
高齢者のアニマルセラピーにはこんな効果が!認知症予防や長寿にも
高齢者のアニマルセラピーには、具体的にこんな効果があるといわれています。
【心の健康】ストレスを解消して情緒を安定させる
動物と触れ合うことによって幸せな気持ちを感じることができます。
安らぎやぬくもりを感じ、孤独感やストレス解消につながります。
【体の健康】運動不足の解消や筋力、心肺機能の維持
動物と一緒に遊んだり、散歩をしたりすることによって自然に体を動かすことができます。
運動量が増えて、運動不足の解消や筋力、心肺機能の維持にもつながります。
【社会的な健康】活動意欲を向上させ人間関係を作る
かわいらしい動物と触れ合うことで自然に笑顔が生まれ、表情が豊かになります。
動物を通して周りの人間とも交流を持ちやすくなるため、人間関係が広がります。
友人が増えて交流が楽しめれば、さらなる精神的、肉体的健康維持にもつながります。
アニマルセラピーによって、心身ともに健康になり、社会的なつながりや人間関係を楽しめるようになることが期待されています。
活動の意欲や範囲が広がって友人と笑顔で交流を持つことは、認知症のリスク低減にもつながるといわれていますよ。
また、日本社会医学会の調査によると、犬猫を飼っている人と飼っていない人の2年後生存の可能性を比べた場合、わずかですが犬猫を飼っている人のほうが生存の可能性が高いという調査結果が出ています。
動物と触れ合うことで上記のような効果に加え、日常的にお世話をするために自然と規則正しい生活になっているからではないでしょうか。
このように、アニマルセラピーは「老後の生きがいづくり」にもなります。
動物と触れあっていると血圧が安定する、心臓疾患後の延命率が高いというデータもあるようです。
アニマルセラピーは高齢者を心身ともに健康に導き、認知症のリスク低減や長生きにもつながるとして、介護福祉施設などでも実施する施設が増えています。
ヴィンテージ・ヴィラでも、アニマルセラピーを開催しています!
毎回たくさんのご入居者が心待ちにされています。
私たちスタッフも、ご入居者の皆様の明るい笑顔とかわいいセラピー犬に心を癒されます♪
アニマルセラピーを高齢者が行う際の3つの注意点
高齢者がアニマルセラピーを行うメリットはたくさんありますが、気をつける点もあります。
注意点は大きくまとめると3つです。
【1】安全面の注意
動物たちの噛みつきやひっかき、飛びつき、無駄吠えなどの問題行動に注意しましょう。
高齢者施設などでアニマルセラピーを行う際には、きちんと訓練され、穏やかな性格の動物で行うというのもポイントの一つです。
また、人間側からも強い力で引っ張ったり嫌がる部分に触れたりなど、動物のストレスになってしまうような行動は避けましょう。
ストレスがたまると問題行動につながってしまいます。
【2】衛生面の注意
動物から人への感染症に注意しましょう。
免疫や抵抗力が低下している高齢者は感染症に感染しやすいです。
動物に口を舐められないように注意し、動物に触れた後は手洗いを忘れないようにしましょう。
動物達も予防接種や検診、定期的なシャンプー、ブラッシング、爪切りなどを行い衛生的に保つようにしましょう。
【3】無理に勧めない
動物が好きではない方やアレルギーの方もいます。
本人に意欲がない場合は無理に勧めるのは良くありません。
体調不良や疲れているとき、また疲れてしまうほどの長時間の活動は控えるようにしましょう。
まとめ
・アニマルセラピーとは動物と触れ合うことで心身ともに健康に導き、QOLを向上させる活動のことです。かわいらしい動物と一緒に活動することで笑顔や活動量が自然と増えると言われています。
・アニマルセラピーによる高齢者への効果は笑顔が増えてストレスや孤独感が解消する【心の健康】、遊んだり散歩したりすることで運動量が増え筋力や心肺機能の維持につながる【体の健康】、動物を通して人間関係が広がる、良好になる【社会的な健康】などがあります。生活意欲や活動量が増えることで認知症リスクを減らし、寿命が延びるともいわれています。
・高齢者がアニマルセラピーを行う場合、安全面と衛生面に気をつけ、動物が好きではない方や気分が向かない方には無理に勧めないようにしましょう。長時間の活動は高齢者も動物も疲れてしまいますので注意しましょう。
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