2019.12.12
グループホームとはどんな施設?条件や費用、メリットまで詳しく!
こんにちは!
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の髙橋です。
グループホームとは、認知症の高齢者が入居し介護スタッフのサポートを受けながら少人数で共同生活を行う介護施設です。
今回はこのグループホームとはどんな施設かについて詳しく解説します。
グループホームの目的や入居条件、費用などの概要から、グループホームに入居するメリットデメリットをご紹介。
混同されやすい有料老人ホームとの違いについても説明します。
グループホームとは?施設基準や入居条件、費用面まで解説
「グループホーム」とは、認知症の高齢者を対象とした小規模の介護施設です。
常駐の介護スタッフのサポートを受けて、家事などを分担しながら少人数で共同生活をします。
認知症の高齢者が住み慣れた地域で、できるだけ自立した形で生活をしていくことを目的としています。
1990年代にスタートしたグループホーム事業は、そのニーズの拡大と2000年の介護保険制度開始により数が徐々に増え、2017年時点では全国で13,346もの事業所数となっています。(厚生労働省平成29年介護サービス施設・事業所調査より)
グループホームとして運営するためには、施設や設備、定員、スタッフなどについて定められた基準を満たしている必要があります。
施設や配置スタッフの基準、入居条件、費用面などをそれぞれ説明します。
施設の基準
・病院や入居型介護施設の敷地外にあること
・地域住民と触れ合えるエリアにあること
・定員は1ユニット5~9人(1施設2ユニットまで)
・入居者の部屋は個室または準個室とすること
・部屋の床面積は7.43㎡以上であること(収納設備等を除く)
スタッフ配置の基準
・利用者3名に対して1名以上の介護スタッフの配置が必要
・介護スタッフは24時間体制で常駐が必要
・認知症ケア経験3年以上の介護スタッフが管理者として常勤とする
認知症ケアに対応出来る介護スタッフやリハビリスタッフ、レクリエーションスタッフなどの配置が必要です。
医療、看護スタッフの配置義務はありません。
入所条件
・65歳以上
・認知症患者で要介護1、または要支援2以上であること
・施設がある地域に住民票があること
地域密着型のサービスのため、グループホームがある地域に居住している人であるということが入所条件の一つとなっています。
これはその他の高齢者施設にはあまり見られない特徴です。
入所費用や月額費用
入所時には「入所一時金」と「保証金」がかかります。
初期費用は施設によって異なりますが、0円から100万円くらいまでとなるのが一般的です。
初期費用は退去時に返金されるお金ですが、入居期間によって償却されて全額は戻ってこない場合もあります。
介護サービス料や家賃、光熱費、食費などは月額料金としてまとめて支払いが必要です。
こちらも施設によって金額は異なりますが、地方だと10~15万円程度、都市部では15万円~30万円程度を目安と考えてよいでしょう。
そのほかにおむつ代や新聞代、散髪代などの実費負担があります。
その魅力とは?グループホームのメリットデメリット
グループホームは高齢者の介護施設の中でも認知症患者に特化した施設ですので、認知症ケアに関する専門知識と経験を有するスタッフが、適切な対応をしてくれるのが大きなメリットです。
少人数のアットホームな環境の中で、ほかの入居者や常駐スタッフとコミュニケーションをとりながら生活することができます。
居室は個室または準居室のためプライベートの確保もでき、家事などを分担しながらできるだけ通常の生活に近い形で暮らすことができます。
できるだけ自立した生活を目指すので、認知症の進行を遅らせる効果も期待できます。
自分が暮らしてきた地域にある施設への入居となるので、慣れ親しんだ地域に暮らし続けることができ、家族が面会にも訪れやすいです。
一方、小規模施設で地域密着型・定員が少ないことから定員の空きが少なく、希望のグループホームになかなか入所できないといった場合もあります。
スタッフのサポートを受けながらできるだけ自立した生活を目指す施設のため、要介護度が上がり全介護や医療的ケアが必要となった場合は退居しなくてはいけなくなることも少なくありません。
手厚い介護が必要になった場合の受け入れ先を検討する必要があります。
グループホームと有料老人ホームの比較点とは?
同じように高齢者が介護スタッフのケアを受けながら生活する施設に「有料老人ホーム」があります。
グループホームは「65歳以上の認知症患者であること」「施設がある地域に住民票があること」「定員も1ユニット5~9人」と定められていますが、有料老人ホームは施設ごとに入居条件を設けているため、お元気に自立した生活を送れる方から介護サービスが必要な方まですべての方が入居対象となる可能性があります。
また、自立した生活を送れる方から要介護5の方まで、認知症以外にもさまざまな状態の方に対応した施設があり、少人数から大人数まで定員数や施設規模もさまざまです。
有料老人ホームには医師や看護師などの医療スタッフが配置し、一部の医療行為に対応しているところもあります。(ただし病院のように治療や診察を行うわけではありません)」
まとめ
「グループホーム」とは
・認知症の高齢者専門の小規模介護施設。
・65歳以上の認知症患者で要介護1以上、または要支援2以上の方、施設がある地域に住民票のある方が入所することができる。
・定員は1ユニット5~9名と小規模。利用者3人に対して最低1名の介護スタッフを配置。
メリット
・専門知識や経験を有するスタッフの適切なケアを受けることができる。
・住み慣れた地域で暮らし続けることができる。
・できるだけ自立した生活を目指すため認知症の進行を遅らせることができる。
デメリット
・入所できる施設が限られ、定員も少ないため、希望する施設になかなか入居できない場合がある。
・介護度が上がったり医療ケアが必要となった場合は退居しなくてはいけない場合がある。
有料老人ホームという選択肢も
・施設によって入居条件はさまざま。
・介護度の重い方や医療的ケアが必要な方も入居できる施設もある。
ご入居は入居時自立が条件ですが、入居後万が一、介護が必要になった場合でも、ヴィンテージ・ヴィラにて介護サービスを行います。
さらに、介護度が重くなった場合には介護専用型のトレクォーレにて、より手厚い介護サービス体制を整えています。
またヴィンテージ・ヴィラでは、「生涯自立」(食事・入浴・排泄に介助を必要としない状態であること)に力を入れており、ご入居者の方々が介護なしで、お元気にお過ごしいただけるように、「介護予防」としてさまざまな取組みを進めております。
これらの取り組みは公社の情報誌・シニアライフ誌でもご紹介しています。
シニアライフ誌では、さまざまな観点からお役立ちの最新の情報を提供しています。
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