2019.06.12
高齢者の筋トレ効果とは?簡単トレーニングや注意点も
こんにちは!
神奈川県住宅供給公社 高齢者事業部の髙橋です。
高齢になると筋力や身体機能が衰えて転倒しやすくなったり、外出がおっくうになったりと不便なことが増えてしまうことがあります。
筋力や身体機能の低下で生じる不便なことを防ぐためにも、高齢者向けの筋トレで筋力を鍛えて、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)向上を目指しましょう!
今回は高齢者に筋トレをおすすめする理由や効果、高齢者向けの筋トレメニューをご紹介します。
高齢者に対する筋トレの必要性や効果
年齢を重ねると筋肉量や筋力が落ち、思うとおりに体を動かしたり支えたりすることが難しくなることがあります。
外を歩くことが辛いからといって外出を控えると、寝たきりにつながることもあります。
高齢者の筋トレの目的は筋肉ムキムキになることではありません。
体を支え動かすための筋肉量や筋力を維持し、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を維持・向上させるのが目的です。
高齢者の適切な筋トレにはこんな効果が期待できます。
体を支え動かすための筋肉量や筋力がアップ
筋肉量や筋力がアップすると、体を動かしたり支えたりする力を維持・向上させることができます。
体を支える筋肉が鍛えられると転倒防止効果が期待できるほか、腰や膝などの慢性的な関節痛予防にもつながります。
基礎代謝や血流を改善し健康的な体へ
筋肉量が増えるとエネルギー消費量がアップし、基礎代謝や血行が良くなります。
身体機能や心肺機能の向上が期待できます。
適度な運動で食欲アップ
適度な運動となる筋トレは空腹を促進し、食欲をアップさせます。
腸の働きが良くなるほか、嚥下機能の回復や向上にもつながります。
認知症予防にも効果あり
筋トレは脳の伝達機能を刺激し、認知症予防にも効果があると言われています。
高齢者におすすめの簡単筋トレ方法
高齢者の筋トレでは筋力増強というより、筋力維持が目的です。
自宅でできるおすすめの筋トレ方法をご紹介します。
片足立ち
立ち上がったり、歩いたりするのに重要な足の筋肉を鍛えます。
1.両足を軽く開いて立ち、椅子の背もたれに手をかけます。
2.片足の膝を上げて足を床から5~10cmほど持ち上げ、1分程度姿勢を維持します。
3.足をおろし、反対の足も同じように持ち上げます。
足を上げている時はゆっくり呼吸をしてください。
腹筋トレーニング
腹筋や腰回りの筋肉を鍛えます。姿勢保持能力の向上や腰痛予防に効果的です。
1.背中を背もたれから離した状態で、椅子に浅く腰掛けます。
2.その状態のまま両足を少しだけ床から浮かせ、キープします。
3.浮かせた状態で1分キープして30秒休憩を1セットとし、1日3~5回行います。
体幹トレーニング
体幹を鍛えることで体のバランス感覚を向上させ、転倒防止や腰痛予防になります。
1.椅子に腰かけ、胸の前で腕を組みます。
2.椅子に座ったまま、片方の足を浮かせたまま立ち上がります。
この時、前のめりになってしまいがちですが、背筋を意識してまっすぐ立ち上がるようにしましょう。
3.左右交互に1日20回程度を目安に行います。
筋トレを行う際に高齢者が気を付けること
高齢者が筋トレを行う際に最も注意すべきなのは「無理をしない」ことです。
頑張り過ぎてハードな筋トレにチャレンジし、ケガをしては元も子もありません。
筋トレの前には事前にストレッチやウォーミングアップをしっかり行い、ケガをしないように気を付けることが大切です。
※ストレッチをはじめとする体操については「高齢者は毎日の体操で健康に!効果やおすすめの体操をご紹介!」でもご紹介していますのでご覧ください。
また、筋トレは運動ですのでこまめな水分補給も大切です。
水分が足りないと血液の循環が悪くなり、せっかくの筋トレも効果を得にくくなってしまいます。
筋トレの前後と15~20分に1回休憩をとり、3~4口程度ずつでいいので水分を摂取するようにしましょう。
また一生懸命筋トレをしていると、つい歯を食いしばって息が止まってしまいがちです。
息を止めてしまうと酸欠状態になり、血圧が上がってしまいます。
筋トレ中におすすめの呼吸法は「力を入れる時に息を吐く」「力を抜く時に息を吸う」です。
「息を吐く」ことを意識すると、自然と息を吸うことができます。
もちろん毎日体調は変化するため、その時々の体調に合わせて筋トレの内容を調整することも必要です。
いつも取り組んでいる筋トレメニューだからといって、今日も問題なくできるとは限りません。具合が悪かったり、調子の悪い部分がある日は無理をしないでください。
「今日はちょっとやめておこう」「途中で具合が悪くなったから中断しよう」という判断もとても大切です。
まとめ
・高齢者は筋力量や身体機能が衰えることで、体を思うように動かせなくなることがあります。筋力を鍛えることで体を動かしたり支えたりする力を維持・向上し、有酸素運動で身体機能を向上させて生活の質を改善する効果があります。
・立ち上がり歩くために下半身のトレーニング、体をしっかり支えるための上半身のトレーニング、体のバランス感覚を強化するための体幹トレーニングなどできる範囲から少しずつ取り組みましょう。椅子に座ったままできる筋トレもあります。
・高齢者が筋トレをする時に注意すべきことは「無理をしない」ことです。ケガにつながらないように事前にストレッチやウォーミングアップを行い、体調が悪い時には中止するなど無理せず取り組みましょう。
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